黒蝶真珠とは
黒蝶真珠とは、黒蝶貝から採れる真珠で、緑や青などを帯びた黒みの強い真珠のことです。この黒や緑の色は天然の色です。
黒蝶真珠は色が豊富でバラエティに富んでいますので、黒色だけがとれるわけではありません。黒蝶真珠の魅力は個性的で神秘的な色にあるといっても過言ではないでしょう。
真珠の色は真珠層をつなぐタンパク質に含まれる色素が重なり合って生まれるのですが、黒蝶真珠のタンパク質には赤・黄・緑の3つの色素が含まれており、これらが重なり合って黒・グリーン・グレー・ブラウン等といった色調になるのです。
厳密にいえば一つとして同じ色は無く、多彩な色と輝きを持つ個性的な真珠です。

「真珠の女王」
天然では、砂の粒子やその他の異物が母貝の貝殻の中に入り刺激が加わることで、真珠が形成されます。侵入してきた異物が刺激となってこれを覆うように何枚もの層ができ、真珠袋が形成されていきます。このプロセスには何年もかかる上に、自然に発生するのは極めて稀です。天然の真珠は、1.5~2万個に1個見つかるかどうかという希少なものです。それでも19世紀から、ツアモツ諸島やガンビエ諸島のラグーンでは、真珠母貝はもちろん、有名な黒真珠を見つけようと、盛んに漁が行われました。このように、この真珠の価値は非常に高く、希少であったため「女王の(ための)真珠」とも、「真珠の女王」とも呼ばれました。

<革新の時代>
天然の真珠があまりに希少であるため、人の手で生産する方法が模索されました。真珠を養殖する方法を初めて考案したのは3人の日本人研究者で、20世紀初頭のことです。御木本幸吉は、世界で初めて真珠の養殖に成功し、「真珠王」と呼ばれました。その技術は、義理の息子、西川藤吉と見瀬辰平によってさらに発展を遂げます。

1960年代、仏領ポリネシアの漁業を研究していた獣医、ジーン・ドーマー博士が当時日本で使用されていた養殖技術を使用して、黒蝶貝(学名:Pinctada Margaritifera)の養殖に取り組み始めました。ポリネシアでの真珠養殖の始まりです。最初の取り組みはボラボラ島のラグーンで行われ、次にマニヒ、マルテア、マンガレバの島々へと養殖場が拡大されていきました。1976年には、米国宝石学会(GIA)によってタヒチの養殖真珠の天然色が認定されました。さらに、国際貴金属宝飾品連盟(CIBJO:通称シブジョ)によって認定され、正式に「タヒチの養殖真珠」という商品名が与えられました。1980年代からは、真珠養殖は大きく発展します。

<移植>
移植では、真珠母貝の生殖巣に核を挿入します。有機物から構成されたビー玉のような形の核は、天然における砂粒と同じ役割を果たします。移植プロセスでは、母貝の外套膜の切片の移植も行われます。これを行うために、移植する貝殻の弁をプライヤーで開けたままにしておきます。

すべてがうまく行けば、移植によって真珠袋が生成されます。母貝から真珠質が分泌されて層が作られ、核を包み、最終的に養殖真珠ができあがります。

これは極めて繊細な作業です。母貝によっては核の移植を受け付けず、また死んでしまうものもあります。商用の真珠を生成できるのは、100個のうち25個から30個くらいです。また、真珠母貝で十分な層を作り養殖真珠が生成されるまでに約1年半要します。ポリネシアで真珠養殖が始まった頃、正確な技術を要するこの極めて繊細な作業は、日本の養殖技術者だけが行いました。しかし現在は、この技術をマスターしたポリネシア人がたくさんいて、ツアモツ諸島とガンビエ諸島には移植技術を教える学校もあります。

<採苗と育成>
真珠養殖の第一段階は、稚貝(カキの幼生)の採苗です。これは、「コレクター」という道具によって行われます。コレクターは、ラグーンの海面から数メートル下に張られた化学繊維のむしろで、そこに稚貝が付着します。これを1、2年水中に残したままにすると、貝が5cmから10cmになります。その後、紐につなげて水の中に戻し、移植可能なサイズ(9~11cm)の母貝になるまで育てます。この第二段階の育成には3ヶ月から1年を要します。

<収穫>
非常に手間がかかる移植作業から約1年半後に真珠が採れます。つまり全部で約4年もかかるのです!最初の収穫の後、再度移植が行われる場合もあります。最初の移植で美しい真珠が生産された場合、その真珠母貝の状態が非常に良好であることを意味するため、もう一度移植を行えば、また真珠が生産される可能性が高いのです。同じ真珠母貝で、最大4回連続移植を行うことができます。採苗・育成から移植、収穫までの絶え間ないプロセスによって、真珠養殖が行われているのです。

<多様性と高い評価>
真珠の美しさを決める基準は、形状、表面の状態、色、巻き、光沢など多数あります。タヒチの養殖真珠は、色のニュアンスが多彩なことで特に知られています。また形の多様性でも有名で、真円(ラウンド)、セミラウンド、サークル、バロック、セミバロックなどがあります。ポリネシアの当局は真珠の品質をPerfectからA、B、C、Dの5つのカテゴリーで識別しています。移植した母貝100個当たり、約25個の母貝から商用の真珠が生まれますが、その中でAのカテゴリーと識別されるのはわずか5個です。また、正式に「タヒチの養殖真珠」として販売するには、真珠の核を取り巻いている真珠層の厚さが0.8mm以上でなければなりません。

<ジュエリー庄司の黒蝶真珠>
品質の良い真珠は子の代、孫の代と末永くお使いいただけます。
上記の様に、たくさんの手間と確かな品質、希少性の高い「タヒチの養殖真珠」を取り扱っております。

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